アトピー改善に水の対策を！

アトピーと水道水と「乳酸菌」

乳酸菌やビフィズス菌は、飲料メーカーのCMで皆さんご存じのことと思います。

腸には１００種類、100～300兆個もの細菌が住んでいて、
種類ごとにまとまって生息し、
その様子はまるでお花畑の様だということで「腸内フローラ」と呼ばれています。

乳酸菌と言うと「健康にいい」「便秘を解消する」というイメージがあると思いますが
近年の研究で、腸のいわゆる「善玉菌」は、一つの重要な臓器といえるほど
体内の様々な役割・機能に関与していることがわかってきました。

なかでも「免疫」との関係はとても重要で
アトピーなどのアレルギー性疾患を治すには
腸の善玉菌を増やすことは必須、と言えるほど大切なのです。

乳酸菌とアトピー改善

腸の善玉菌の重要な役割の一つに「免疫の正常化」、があります。

アトピーや喘息などのアレルギー性疾患は、
免疫の Th1/Th2 バランスが、Th2優位に傾いていることが原因の一つになります。

簡単に説明しますと
免疫は、「自然免疫」「細胞性免疫（Th1)」「液性免疫（Th2)」
の３つに大きく分けられます。

自然免疫は、傷口にばい菌が入ってきたときにマクロファージなどの免疫細胞が
ばい菌を飲み込んでいく、非常に原初的な防御システムです。

そして自然免疫で防御しきれない場合に働くのが「獲得免疫」といわれる
Th1とTh2の戦いの場になります。

Th1は、細菌やウイルス、ガン細胞などの高度で微細な敵と戦い、
Th2は、バクテリアやダニ、花粉など、異種タンパクを担当します。

つまり、免疫バランスがTh2に傾いてしまうと
ダニや花粉、食べ物などに過剰に反応しやすくなります。

そして、Th1もTh2も、Th0（幼少ヘルパーT細胞）から分化していきますので
どちらかが増えるとどちらかが減る、という関係にあり、
Th1はTh2を、Th2はTh1を、抑制する働きをします。

そして、
このTh1とTh2のバランスを「正常」に保つ役割を果たしているのが
腸内に住む「乳酸菌」などの善玉菌、ということなのです。

善玉菌が、体を支えている

腸の善玉菌のはたらきはTh1/Th2バランスの正常化だけではありません。

善玉菌は、体内で働く５０００の酵素（こうそ）のうち、
実に３０００の酵素を産生したり、産生を助けたりしています。

酵素は、栄養素の消化・分解・再合成という、私たちが生命を保つのに不可欠なもので
酵素が足りなくなれば、健康を害し、死に至ります。

つまり、タンパク質などの消化を助け、皮膚や粘膜の再生、ホルモンの産生などに
善玉菌は「なくてはならない」働きをしているわけです。

当然、善玉菌が減れば、消化力が落ちて、普通の食べ物がアレルゲンになり、
炎症で荒れた「皮膚」や「気管支粘膜」の再生力も落ちてしまいます。

腸内細菌の解毒力と活力アップ

善玉菌の働きは、まだまだあります。

アトピーなどの炎症部位では「活性酸素」が発生して、細胞を破壊していますが
ビフィズス菌やラクトバチルス菌などが「抗酸化酵素」をつくり
活性酸素の悪い働きを中和します。

また、
アレルギー体質改善に重要なカルシウムやマグネシウムなどのミネラルの吸収を助け、
有害ミネラル・有害物質を排泄する働きをし、

これまたアレルギー体質改善に重要なビタミンB群をつくって体内に供給しています。

さらに腸に入ってきた有害菌と戦って排除し、
腸の免疫細胞と連携して、「有害な侵入者」と「無害な侵入物」を判断して対処するなど
体の根幹の働きを様々な方面で行っているのです。

善玉菌を増やして、アトピーを改善しましょう！

善玉菌が、アレルギー防止、免疫正常化、などに大きな役割を果たしていて
アトピーの改善には善玉菌を増やすことは必須、と言えます。

けれども腸内の細菌は、非常に微妙なバランスの中にあって
食生活、飲み水、生活習慣、薬の常用などによって、
あっという間に「悪玉菌」優位の状態になってしまいます。


　【腸には、善玉菌・日和見菌・悪玉菌の3つがいます】

健康な状態では、善玉菌：日和見菌：悪玉菌 が、４：３：３　の割合で
この状態なら日和見菌も善玉菌に加勢し、同様の作用をします。

けれども、なんらかの悪影響にさらられると悪玉菌優位となり
日和見菌は悪玉菌に加勢するのです。

悪玉菌は、善玉菌とほぼ反対の働きを行い、
免疫バランスを悪化させ、腸で食物を腐敗させて食物アレルギーを起こし、
発がん性物質や毒素を体内に放出し、血液をドロドロにします。

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