水道水の塩素
水道水には
殺菌・消毒用に「塩素」(Hl2)が大量投入されています。
では、塩素はどのような作用をするのでしょうか?
塩素を水に投入すると「次亜塩素酸」(HClO)と塩酸になります。
Hl2 (塩素) + H2O (水) → HCl (塩酸) + HClO (次亜塩素酸)
この次亜塩素酸は、強い酸化力を持ち、接触した物質の分子構造を断ち切ります。
つまり、次亜塩素酸の酸化作用によってタンパク質やビタミンCなどが破壊されるのです。
細胞を破壊する塩素
細胞は、生命の構成単位です。
その細胞を構成する「細胞膜」や「核」は、タンパク質でつくられています。
ですから、塩素と細胞が接触すると細胞が破壊され、死滅します。
水道水の塩素投入は、この破壊力を使ってコレラや大腸菌、バクテリアなどの有害微生物を殺菌し、水道水の中で繁殖しないようにするためのもです。
つまり、安全に水を飲むことが出来るように塩素が投入されているわけですが、
細菌を死滅させる塩素は、同時に、私たちの細胞も破壊する作用を持ちます。
塩素の毒性
水道水をそのまま水槽に入れて金魚を飼うと
金魚はすぐに死んでしまいます。
これは、水道水の残留塩素(カルキ)によって金魚のえら、うろこなどが糜爛(びらん)してしまうためです。
実験でマウスの皮膚に塩素を塗布すると
やはりマウスの皮膚は糜爛します。(皮膚細胞が破壊されてしまいます)
第一次世界大戦時には、塩素ガスは毒ガス兵器として使われ、
目・鼻・肺・皮膚などの粘膜を破壊し、
目の痛み・涙・激しい咳・呼吸困難・嘔吐などをもよおして死に至らしめるものでした。
塩素は有害菌・微生物にだけ毒性を持つものではなく
人体にとっても有害なわけです。
塩素の危険性を知って、防御しましょう
塩素はコストが安く、効果も高いため、水道水の殺菌消毒だけでなく
漂白剤、消毒剤、防かび剤など家庭用市販品にも多く使われています。
たとえば防カビスプレーを浴室などで塗布する場合、
窓を開け放つなどの「換気」を必ず行うことが必要です。
換気をしないで浴室でカビとりをごしごし始めると
塩素ガスが充満していますのでこれを吸い込み、気管支・目・鼻・皮膚粘膜がやられます。
(吐き気や咳、ぜん息発作の危険があります。)
また、塩素系漂白剤に酸性洗浄剤を混ぜると、非常に有害な塩素ガスが発生し
実際に死亡事故も起こっていてとても危険です。
たしかに塩素は殺菌効果が高く、残留物の環境負荷も比較的低いですので
病原菌の蔓延を防ぐためなどの目的で塩素を使うことは必要な面があります。
ただし、人体の細胞を破壊して、健康を害する面もあること、
日本の水道水の塩素濃度が、他の先進諸国に比べ非常に高いこと
(水道水の塩素濃度は、5~15倍、と言われています。)
アトピーなどアレルギー性疾患の原因になりうること、
などを考え、
私たち一人一人が自衛策を講じる必要もあるのです。
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